ガネーシャ神像の製作現場に行ってきた [旅]
インド西部ラジャスターン州の州都、宝石の街「ジャイプール」へ行ってきました。
ジャイプールの旧市街は別名「ピンク・シティ」と呼ばれ、くすんだピンク色の城壁に囲まれています。その中は大通りで区分けされていて各区ごとにそれぞれ特定の工芸品の専門店がずらりと並んだバザール(市場)があります。
宝石商の市場は「ジョハリ・バザール」です。そこにある一つのお店をジャイプールに行く前に僕がいつも行くヒマーチャル・プラデーシュ州の観光地「マナリ」に兄弟で宝石店を経営しているジャイプール出身の友達が紹介してくれました。そして、ちょうどジャイプールに帰省していた弟に僕が宿泊していたホテルまでバイクで迎えにきてもらい、そのお店へ連れて行ってもらいました。
連れて行っくれたそのお店は天然石の彫刻品をメインに扱うお店で、そこにあったインドのヒマラヤ水晶の美しい彫刻品と天然石のガネーシャ神像を幾つか購入しました。買い物が終わってチャイ(インドのミルクティー)をごちそうになりながら店主に「ガネーシャ神像を彫刻しているところを見学したいのですが?」と尋ねてみると、すぐに快くOKしてくれました。
次の日、マナリ友達の弟と昨日買い物をしたお店の店主の親戚の車でまた別の親戚の家に連れて行ってもらうことになりました。旧市街から30~40分ほど走った住宅地にその家はありました。
車を運転して連れてきてくれた親戚の人に彼の家へあげてもらい、まずはチャイを一杯ごちそうになって二階へ案内してもらいました。すると、一つの部屋の中から「チュイーン、チュイーン」と石を削る音が聞こえてきました。
中を覗くと二人の職人が小さい椅子にちょこんと座って作業をしていました。
そして部屋の中に入ると、二人の職人は僕が来たことにはまったく気に掛けず黙々と石を何かの形に削っていました。
僕は作業の邪魔にならないように写真を撮りながら一人の職人の手元を見ると、まさに今ガネーシャ神像を作っているところでした。
その部屋の隅の少し高いところにモーターが設置されていて、そこにワイヤーが二本かけられ棒に付いた円盤状の砥石が手元で回転する仕組みになっていました。
僕の知っているグラインダーはモーターの両端に違う粒度の砥石が直接くっついる卓上型のものだったので少し驚きましたが、やはりここはインドでした。
水を含ませた布を片手に砥石を濡らしながら二人の職人はチュイン、チュイーンと巧みに石を削っていきます。
ガネーシャ神の背中を作っているところです。
石を動かしながら見事に形を作っていきます。
違う粒度の砥石が付いた棒を使い分けて段階的に仕上げます。
この日は天然石のエンジェルも作っていました。
削りだす前の石はブロック状にカットされています。
作りかけのガネーシャ神です。
荒削りの状態のものに、
細かい掘り込みを入れて徐々に仕上げていき、
最後に研磨剤を染み込ませた布でバフ掛けをして、
完成です。
職人の一人が休憩中に作業場に座らせてもらいましたが、とても窮屈で手元も遠くたいへんな作業だと思いました。
これで一日にガネーシャ神像を一人五体ほど作るそうです。
帰りも来た車で旧市街まで送ってまらいました。ジャイプールにてマナリ友達づてで紹介してもらった先で、せかされることもなくじっくりと満足いくまでガネーシャ神像の製作現場を見学させてまらいました。長年通い詰めたインドで得たヒマラヤ・コネクションのおかげだと実感した日でした。
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インドは面白そうです。。 きちんと一つ一つ削って よく作れますよね^^
by キャスリーン・ケリー (2012-01-08 18:14)
ガネーシャ作成中の風景、初めて見ました。
天然石のガネーシャ素敵ですね。
by まゆみっふぃ (2012-01-09 13:47)
yamaha さん
こちら(http://t.co/ML44TRka )への nice! ありがとうございました。
また、遊びにきてください。
by TOSIYA (2012-01-15 22:17)
手作りがいいですね1
by susu-38 (2012-02-02 18:52)